研究所紹介
研究所のご紹介
医食同源、自然のチカラを科学のチカラで明らかにする
自然界の様々な植物、動物、鉱物、菌類などが体に対して有用な効果を発揮する事が、先人の知恵と長きにわたる経験則から分かっています。そうしたものが世界各地で伝統的医学として活用されてきました。
現代でもその発見はとどまりません。様々な天然物から人のカラダに対する有用な効果が次々と報告されています。
私たちはお客様のお悩みにどのようにお答えすればよいかを常に問いかけ、『医食同源』という古来から中国に伝わる「自然の食品が最高のお薬」、という考え方にこだわり、毎日口にする食品からカラダに対する有用な機能性を見つけ出すことにたどり着きました。
医薬品とは異なり即効性はなく、お時間はかかりますが、ゆっくりと穏やかにお悩みを和らげ、かつ、カラダの内でもはたらきが明らかなものを目指しています。
当社研究所ではお客様のお悩みを和らげるために、そうした自然のチカラを最大限に引き出し、新しい機能性を有する食品素材を探し続け、それを伝統・伝承で終わらせず科学的な指標・方法にて評価を行い、エビデンスを蓄積しています。
株式会社日本薬業
大阪研究所 所長
博士(医学)
稲垣 洋介
食品に存在する自然のチカラを最大限に生かせる様、生活習慣病や加齢に伴うお悩みを対象にした研究を行っております。
Bench to bedsideをモットーに、基礎研究での成果をお客様にお届けすることを目指しています。
研究活動
独自の研究、大学等との共同研究を行い、食品や生薬から人体に有用な機能を持つ素材、その機能に関わる成分を明らかにしています。研究により得られた知見は、特許出願、論文投稿、学会発表で外部への情報発信を行うとともに、皆様にその知見を活用していただけるように商品化にも力をいれています。
<テストステロン分泌促進素材研究>
更年期でお悩みの方は女性だけではありません。近年、「男性更年期」とよばれるお悩みが中高年男性に増えており、社会的な問題にもなりつつあります。原因は男性ホルモンであるテストステロンの不足ですが、これらは男性更年期のほか、男性性機能低下、男性妊活などにも関わってきます。私たちは「スーパーフード」とも呼ばれるカシスや、赤シソ、甜茶がテストステロンの分泌を促すことを明らかにしました。カシス・赤シソから分離された有効成分と、甜茶から分離された有効成分は、テストステロン分泌促進メカニズムがそれぞれ異なるため、それらを併せることでテストステロン分泌促進に対し相加効果をもたらします。こうした知見は特許取得(特許7014483)しています。
<田七人参新規機能性研究>
薬用人参と言えば高麗人参がまず思い浮かびます。そんな高麗人参より有効成分であるサポニン(ジンセノサイド)が4倍以上多く含まれるのが田七人参であり、古くより中国の伝統医学で活用され、現在でも最新医学の手法にて研究が進められています。「ヒトは血管から老いる」との格言がありますが、田七人参は特に血管のアンチエイジングにお役に立てる素材です。私たちの田七人参は抽出方法から研究し、有効成分であるジンセノサイドRg1+Rb1を10%以上で規格したエキスパウダーとなっております。
私たちの独自の知見では、田七人参は加齢とともに生じるゴースト血管(毛細血管の消失)に係ることで良く知られるようになったTie-2の活性を高めることを当社研究所で明らかにしており、その有効成分につきましては特許出願しています。
当社の知的財産※2023年8月時点
NO | 特許番号 | 発明の名称 |
1 | 7014483 | テストステロン分泌促進剤 |
2 | 6272604 | 糖取り込み促進剤 |
論文情報(2015年以降)
田七人参の機能性と新たな可能性
稲垣洋介
食品と開発. 2022, 57(10), 71-74.
Astilbe thunbergii reduces postprandial hyperglycemia in a type 2 diabetes rat model via pancreatic alpha-amylase inhibition by highly condensed procyanidins
Eisuke Kato, Natsuka Kushibiki, Yosuke Inagaki, Mihoko Kurokawa, Jun Kawabata
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 2017, 81(9), 1699-1705.
Isolation of rugosin A, B and related compounds as dipeptidyl peptidase-IV inhibitors from rose bud extract powder
Eisuke Kato, Yuta Uenishi, Yosuke Inagaki, Mihoko Kurokawa & Jun Kawabata
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry, 2016, 80, 2087-2092.
Higenamine 4'-O-β-D-glucoside in the lotus plumule induces glucose uptake of L6 cells through β2-adrenergic receptor
Kato, Eisuke; Inagaki, Yosuke; Kawabata, Jun
Bioorganic & Medicinal Chemistry 2015, 23, 3317-3321
学会発表(2015年以降)
令和4年度 日本農芸化学会 北海道・東北支部 合同支部会 (2022)
甜茶からのステロイドホルモン分泌促進活性成分の探索および作用機構解析
家代岡広海,長世智明,寺田直志,稲垣洋介,加藤英介
日本ポリフェノール学会 第14回学術集会 (2021)
ロスマリン酸とデルフィニジンー3ールチノシドによるテストステロン分泌促進機構の解析
長世 智朗、加藤 英介、稲垣 洋介
日本農芸化学会 2015年度岡山大会
ローズバッツエキスパウダーからのジぺプチジルペプチダーゼ IV阻害物質の探索
Search for Dipeptidyl Peptidase IV inhibitors from Rose buds extract powder
上西 雄大,加藤 英介,稲垣 洋介,黒川 美保子,川端 潤
Inaugral Symposium of the Phytochemical Society of Asia 2015
・Glucose Uptake Enhancement Activity of Higenamine Glucoside Isolated from the
Lotus Plumule
Eisuke Kato, Shunsuke Kimura, Takayuki Iihoshi, Yosuke Inagaki, Jun Kawabata
・Search for Dipeptidyl Peptidase IV inhibitors from Rose buds extract powder
Yuta Uenishi, Eisuke Kato, Yosuke Inagaki,Mihoko Kurokawa, Jun Kawabata